ユーザーの声から生まれた人工知能搭載「ロビンソンAI」がキャンピングカーの未来を見せてくれる

キャンピングカーに乗る時、気になるのは、大きさや走行性能ではないでしょうか。あまり大きくては街中の運転が不安だし、荷物をたくさん載せたら坂道を登らなくなる、というのも困ります。

しかし、パワーを求めるとボディが大きくなるし、サイズをコンパクトにするとパワー不足を感じてしまうことも多いのです。

そんな不安を払拭してくれるのが、ハイエースをベースとしたキャンピングカー。ベースグレードを選べばパワーもあるし、ボディサイズもベース車両とあまり変わりません。運転してみると、そのドライビングフィールはミニバンのようで、後方にキャビンが架装されていることも忘れてしまうほどです。

 

ユーザーの声から生まれた使いやすさを追及する機能性満載のロビンソンAI

 

そんなハイエースベースのキャンピングカーに新しいクルマが登場しました。それがジャパンキャンピングカーレンタルセンターが作った「ロビンソンAI」。ハイエースベースのキャンピングカーで、誰でも使いやすいレイアウトを採用し、充実した機能性が盛り込まれています。

ユーザーの声を基に、どのようなキャンピングカーが求められているか、徹底的にリサーチして、たどり着いたのがこのキャンピングカーです。名前の最後に付いている「AI」は人工知能を表しているようです。その機能性が気になります。

 

 

まず目を引くのが、そのスタイリッシュなエクステリアデザイン。バンクスペースをしっかりと確保しているのに、ベースのハイエースのボディラインを模したようなスマートなデザインで、ボディとの一体感を感じます。

全高を抑えることで、風の影響を軽減して、走行安定性が向上。さらに、曲がる時など、横揺れが減り、安定したコーナリング性能を発揮してくれました。

そして、ハイエースベースのキャブコンとしては珍しい、スライドドアのエントランスになっています。スライドドアはレールの設置などもあり、構造が複雑になるのですが、使いやすさを追及して採用されました。

街中の駐車場で、隣に障害物があっても、スライドドアであれば、余裕で乗り降りができます。一般的な扉のドアよりも間口が大きくなっているので、荷物の出し入れもしやすいのではないでしょうか。

 

リアには大きなゲートが取り付けられていました。レンタカーとしても利用されることを想定して、たくさんの荷物や大きなスーツケースなども出し入れしやすくしているのでしょう。

この広さであれば、人の乗り降りもできるサイズです。ステップなどをおいておけば、フロントとリアの両方からのエントリーが可能になります。

写真ではリアのベッドマットが上部に重ねられていますが、このマットを取り除けば、背の高い荷物も余裕で載せることができます。大きなゲートのおかげで、雨や強い日差しを避けながら作業もできそうです。

 

ハイエースベースのキャブコンにラグジュアリーなインテリア

 

室内はすっきりとした印象で広々としています。入り口付近にリビングスペースがあり、リアがベッドエリア兼ラゲッジスペース、ボディ右側にキッチンがあり、入り口側に冷蔵庫などの家電がまとめられていました。

 

リビングスペースはセカンドシート、サードシートで常設されています。ボディサイズ全長4975㎜╳全幅2050㎜╳全高2750㎜ながら、広々としたリビングスペースです。ちなみに室内長2988㎜╳車内幅1926㎜╳車内高1897㎜でスペースを有効に使っているのが分かります。

 

サードシートにはハイバック仕様の大型シートが取り付けられています。3座すべて3点式シートベルトになっているのも安心できます。ハイエースベースのキャンピングカーではサードシートが2座タイプがほとんどなので、この3座シートはファミリーでの利用時も便利なのではないでしょうか。

 

大人5人も余裕のベッドスペースでファミリーでも楽しめるキャブコン

 

外からはあまり目立たなかったバンクスペースですが、内部に入ってみると、その広さに驚きます。サイズは1900×1300㎜。リビングエリアを展開することなく、就寝スペースがしっかりと確保できる広さがあります。ベッドとして利用しなくても、ちょっとした荷物置き場、例えば、着替えを入れたバックなどを置いておくのにも便利です。

 

サードシートは簡単にベッドを展開できるようになっています。テーブルを外して、座面と背もたれを前方に倒すだけです。廊下部分のスペースも広く、作業しやすいのもポイント。1日の最後、疲れた体で準備するベッドメイクは億劫ですが、このシステムなら気軽に準備ができそうです。

 

リアベッドはこのように広々しています。1900×1430㎜の広さを確保していて、横向きに寝られるサイズ。1926㎜ある室内幅がこのレイアウトを実現しました。上部の吊り下げ棚もシンプルな形状で、室内へのせり出しもなく、スペースを有効に使っています。

 

充実のキャンパー設備と広々ラゲッジスペース

 

マットを完全に取り外すと、フロア前面、そして、天井までの空間すべてを使えるようになります。左側のキャビネットには収納庫が設置されていて、荷物をしまっておけるようになっていました。リアゲートを開けて、外からのアプローチもしやすいので、クルマ関連の工具などを入れておくのもいいでしょう。

 

ロビンソンAIの人工知能で新しい体験を

 

ロビンソンAIの名前の由来にもなった人工知能についてみていきます。ボディ左側、上部にコントロールパネルやモニターが設置されているのが分かります。ここが人工知能の心臓部。中央のモニターでAIのコントロールを行っていくのです。

 

人工知能といっても分かりづらいと思います。簡単に説明すると、声で車内の設備を操作できるようになっているのです。システムのベースにはアマゾンのサービス「アレクサ」が利用されています。

 

車内から声をかけると、その音をインターネットで外部へ接続し、音声と認識してから、車内の設備へ信号を発信します。例えば「アレクサ、リビングライトをつけて」と声をかけると、リビングのライトだけが点灯するというイメージです。

 

各設備の名前などはモニターで登録できるようで、レンタカーの場合は事前にシステムがしっかりと組み込まれていて、設備の名前登録も終わっているようでした。

 

ライトのオンオフ以外にも、エアコンの操作ができるのは便利。エアコンをつける時はもちろんのこと、温度設定も声で操作できるのです。「アレクサ、エアコンの温度設定20℃」と声でしっかり反応してくれます。

 

最近は電源システムも充実しているので、エアコンをつけたまま就寝する人も多いのではないでしょうか。そんな時、ちょっと肌寒いな、とか、ちょっと暑いな、と感じたら、リモコンを探す前に、声で調整できるのです。夜中、真っ暗な空間でこの操作を体験してしまうと、その便利さを強く感じることでしょう。

 

インターネットで外部と繋がっているので、将来的には外からの操作もできるようになるのでは、と期待してしまいます。

 

ジャパンキャンピングカーレンタルセンターでも、将来像としてロビンソンシステムというものを提唱しています。

 

これは今回の車両で利用できる、音声での操作をはじめとするスマートカー化を皮切りに、将来的には旅行の途中で行き先をAIが提案してくれるなど、アプリとの連携をして、キャンピングカーだけでなく旅自体をアップデートしてくれるシステムを目指すというものです。

 

家庭の家電などはIotという考え方で、新しい時代を迎えているので、キャンピングカーの世界でも大きな流れがやってきそうです。

 

走りも追及できるポテンシャルの高さ

充実した設備、扱いやすいレイアウトなど、キャンピングカーの基本をしっかりと抑えているロビンソンAI。さらに快適な装備として、さまざまなアイテムが用意されています。

 

キャンピングカーでは意外と見落とされることがあるのですが、その走行性能はしっかりとアップグレードしたいものです。キャンピングカーだからこそ、気にしたい機能性といえるでしょう。今回の撮影車両にはエアサスが組み込まれていて、走行安定性があり、乗り心地もとても快適でした。このように足回りの強化もできるようです。

 

フロント側にはスタビライザーも装備され、ハンドリングも安定しています。エアサス、スタビライザーなどハイエース用のパーツがたくさんあるので、汎用パーツを気軽にチョイスできるのもハイエースベースである特権といえるでしょう。

 

人工知能を搭載した将来のキャンピングカーをイメージさせながら、快適な空間、軽快な走りを提供するロビンソンAI。気になる人はジャパンキャンピングカーレンタルセンターのレンタルで体験してみるのもいいのではないでしょうか。

 

Robinson AI カタログサイトはこちら

 

【ライタープロフィール】
渡辺圭史(わたなべ・けいし) 1971年東京生まれ。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。 現在はフリーの編集者兼ライター。アウトドアをキーワードに、 より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。

お知らせ一覧