シンプルで使いやすい!ちょうどいいサイズのキャブコン「アンソニーライト」

 

AtoZのキャブコンは、タウンエースベースのアレン、NV200ベースのアルファ、カムロードベースのアンソニーがラインアップされています。

 

今回、フラッグシップモデルでもあるアンソニーシリーズのショートボディ「アンソニーライト」が発売されました。

 

タウンエースベースのアレンと同じサイズ感でありながら、室内は上質なアンソニーシリーズのインテリア同様、天然木を使った家具などを使った、高級感あふれるインテリアを継承するモデルです。

 

 

全長は4630㎜。アンソニーよりも約350㎜短くなっていました。一般的に駐車場に停められる余裕のサイズです。

 

フロントルーフ部分が少し立ち上がっていて、バンクスペースをしっかりと確保しているのが分かります。バンク部分には両サイドにアクリルウインドウが取り付けられていて、採光や換気もしっかりとできそうです。

 

ショートボディですが、リアサイドには大きめの扉が取り付けられていて、荷物の出し入れも簡単。スキーやマリンスポーツでも活用してくれるのではないでしょうか。

 

キャンピングカーの使いやすさを追求したインテリア

 

 

レイアウトはセンターエントランスのリア2段ベッドスタイル。冷蔵庫がエントランス部リアサイドにあって、その上にキッチンがあります。マルチルームレスで広がりのあるレイアウトが特徴です。

 

また、室内高が1800㎜確保されているので、車内を歩いていても圧迫感がありません。この開放感はアンソニー譲りといっていいでしょう。

 

 

エントランス横のフロントサイドには下駄箱収納ボックスが設置されています。エントランスに下駄箱があるのは便利です。フロント上部に大きなバンクエリア。ベッドとしても、荷物置きとしても広々と利用できるスペースがあります。

 

大きなサイドウインドウに大きなテーブルがインテリアのアクセントになっていました。リビングエリアが広く確保されているので、ショートボディでありながら、ゆったりとくつろげる空間が広がります。

 

 

大きめのシンクが設置されているので、キッチンとして使ったり、洗面スペースとして利用しても、ストレスなく利用できることでしょう。

 

蛇口はシャワーヘッドになっていて、ホースを伸ばして利用することも可能です。ウインドウから、シャワーヘッドを外に出して、アウトドアシャワーとしても使えます。

 

外でシャワーが利用できるので、マリンアクティビティや散歩後のワンちゃんの足洗いなど、いろいろなシーンで活躍してくれるのではないでしょうか。

 

プロがインテリアコーディネイトするキャンピングカー

 

 

AtoZでは、以前からプロのインテリアコーディネーターMAKO氏の協力で、キャンピングカーの新しいスタイルを提案してきました。

 

そして、ロングセラーモデルのアミティにも採用されていた、人気のコーディネートモデルをブラッシュアップして、アンソニーライトにも引き継がれることになったのです。

 

アンソニーライトには、インテリアデザインとして、花をイメージしたフィオーレ、海をイメージしたポルト、森をイメージしたボスコを設定。今回も3つのバリエーションを展開しました。

 

撮影したのは、そのなかのポルト。ブルーのシートがアクセントとなって、爽やかな印象のインテリアデザインです。

 

 

メインのカラーリングイメージだけでなく、壁紙などのテクスチャーにもこだわりが見えます。全体的な印象を左右する細やかなデザインセレクトが、プロフェッショナルのセンスといえるのかもしれません。

 

 

シート生地をよく見てみると、いろいろなカラーの糸が織り込まれているのが分かります。この組み合わせが、特徴的な優しいブルーカラーを演出し、ざっくりとした肌触りで、座り心地もいい高級ソファのような仕上がりになっています。

 

ショートボディのカムロードキャブコンでも、ベッドエリアは広々

 

 

アンソニーライトは全長4630㎜、全幅1975㎜のボディに、6名の就寝スペースを確保しました。特徴的なのは開放的なスペースを確保したバンクエリアです。

 

バンクベッドの床面は1800×1500㎜。フロント側の壁が少し立ち上がっているので、天井高も高くなり、バンクスペースは広々としています。

 

あえて固定式にしたベッドマットのおかげで、ベッド展開することなく、すぐに寝られるのもポイントです。

 

 

リアには2段ベッドを設置。サイズは1850×800㎜。車両全長の割に、リアのベッドサイズも広めに確保されました。ベッド幅800㎜あれば、大人でも狭さを感じることはありません。

 

 

リアベッドは天井も高く、カーテンを閉めることで、広々としたプライベートスペースが確保できます。シンプルなインテリア家具は、奥行きのある広がりを感じさせます。

 

 

リビングのシートを展開すると、1900×1260㎜のベッドが現れます。このサイズであれば、背の高い人でも余裕。

 

シートは背もたれを倒して、エントランス側にスライド、そして、奥のマットをセッティングするだけ。すぐにベッド展開できるのも、快適なキャンピングカーライフに貢献しています。

 

シンプルなインテリアと快適なオプションで進化するAtoZのキャンピングカー

 

 

限られた空間で、快適なスペースを確保するレイアウトの巧妙さを強く感じるアンソニーライト。サイズだけでなく、家具のデザインも、スペースを広く演出しているようです。

 

このポルトに採用された家具は、シンプルなモダンデザイン。直線的なラインがスッキリとした印象を与え、室内が広く感じられます。

 

 

オプションにクーラーが2種類用意されています。上写真のタイプは、リア2段ベッド上部に取り付けた直流12Vタイプ。もう1つは交流100Vタイプで下駄箱収納ボックスの上部に取り付けるようになっているそうです。

 

 

直流12Vタイプのクーラーは一般的な家庭用クーラー同様に、室外機が取り付けられていて、しっかりと部屋を冷やしてくれます。

 

直流なので、バッテリーからの電気ロスも最小限に抑えてくれます。もし電源容量が気になるのであれば、大型ポータブル電源を載せることもできるようになっているので安心です。

 

 

広いリビングエリア、スペースを確保したベッドなど、快適に過ごすための設備が整っていますが、旅をするのであれば収納スペースも重要な設備となってきます。

 

オーバーヘッドキャビネットがリビングスペース上部、キッチン上、そして、リアベッド上部にも設置されていて、収納スペースは各所に設置されているようです。さらに、ベッド下も広い収納スペースとして利用することができます。

 

リアベッドはマットが簡単に外れ、大きな荷物も収納可能。リアサイドには扉が取り付けられているので、外からのアプローチも簡単です。スーツケースなどの大きな荷物も楽々と積み込めることでしょう。

 

アンソニーライトはショートボディでありながら、室内で快適に過ごすためのスペースが確保されていました。天井高も高く、室内の動線もしっかりと確保されています。

 

さらに、バンクベッドまで固定とした、シンプルなレイアウトが使いやすさを向上させます。使いやすさを追求したAtoZの答えがこのモデルに凝縮されているようです。

 

これまでのアンソニーとアレンの中間ポジションに位置するアンソニーライト。サイズ的にはアレンに近いですが、室内はアンソニーと同じような広さを感じることでしょう。

 

ベース車両は上位クラスと同じカムロードを採用しています。ガソリンモデルのみの設定ではありますが、コンパクトなサイズ、そして軽量化さればボディのおかげで、パワフルな走りはアンソニー以上かもしれません。

 

コンパクトでありながら、広さ、パワーの両方を手に入れたいオーナーにとっては、おすすめの1台となることでしょう。

 

【ライタープロフィール】
渡辺圭史(わたなべ・けいし) 1971年東京生まれ。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。 現在はフリーの編集者兼ライター。アウトドアをキーワードに、 より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。

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