世界的なパンデミックを引き起こし、現在も一般人だけでなく、著名人や政治家、タレントや俳優が続々と感染を公表している今最も危険な敵、新型コロナウィルス。
致死率や感染力から「恐ろしいウィルス」であることに疑いの余地はありません。
ですが、気になる具体的な症状については、情報が不足しているのが現状です。
筆者の身近で、結局最終検査には至らなかったものの、「それっぽい」症状で約3週間にわたり苦しんだ友人から、その闘病日記を公開する許可を貰ったので、今回はその内容を紹介したいと思います。
まず、断っておかなくてはならないのが、「実際に友人がコロナウィルスに感染していたかどうか」は、PCR検査に及んでいない為、「不明」だということです。
しかしながら、一般に公開されている感染症状の情報とあまりにも重なる部分が多く、新型コロナウィルス感染症であった疑いがあるということが、後にお医者さんからも口頭で伝えられています。
なので、今後、これを読んだ人の病院受診のきっかけや参考程度になるかもしれないと思い、本人の許可を得て公開させて頂くことにしました。
あくまで一つのケースと胸に留めつつ、ぜひ読んでみてください。
まず友人について先に補足しておきます。
・40代前半の男性で、元々の健康状態もあまりよくありませんでした。
・血圧、中性脂肪、コレステロール、血糖、肝機能、尿酸などの数値はいずれも通常値以上で、健康体とは言い難い状況
・普段夜のお店で働いていて、お客さん含め、人との接触の機会が豊富にありました。(本人曰く、恐らくその中で感染したのではないかということ)
では、さっそく闘病日記を見てみましょう。
闘病日記
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■1日目
「3/29 日曜日
3日前位から喉がイガイガする。」
■2日目
「3/30 月曜日
昼過ぎに地元の内科医へ。
熱は37-37.3度。
フラベリックとピーエイを4日分もらう。
夜になり熱が一気にあがり、38.5-39度に。」
■3日目
「3/31 火曜日
胸の気管支あたりが痛く熱も上がったので、吸引の薬とインフルの検査もしてもらおうと
耳鼻咽喉科に行くも帰される。
熱は38.5-39度。
夜になるにつれゆっくり下り、37度前後に。」
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筆者:耳鼻咽喉科から「帰される」、とありますが、なぜ帰されたかについてはどう考えていますか。
「看護婦の説明では、風邪っぽい人、熱のある人には自宅待機をしてもらうように国から言われているらしく、僕の場合インフルの検査をして欲しかったのですが、したときに少なからず咳や鼻水がでて医者や看護婦、患者さんに飛沫感染、濃厚接触などになるので検査もできないとの事でした。
また、「もしコロナだとすると病院自体閉鎖しなければならず、そのためこちらでは対応できないので、自宅療養してもらい、熱が4日間37.5以上続けば保健所に連絡して下さい」と帰されました。
筆者:なるほど、病院側もむやみやたらと検査できない事情があるのですね…。
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■4日目
「4/01 水曜日
熱は36-37度前後まで戻るが体のダルさが酷い。
熱が出る前の皮膚や関節の痛みはこの3日間変わらず、食欲などは全然あり、気持ち的には元気である」
■5日目
「4/02 木曜日
熱は36度後半-37度前半。
熱が出たりでなかったりする。
食欲は旺盛。
体については辛さ痛みは変わらず、昨日と同じ状態」
■6日目
「4/03 金曜日
熱は36.4度。
体のダルさ、皮膚や関節の痛みはまだあるが少しだけマシになった気がする。
咳が前より出るようになった。
朝一で医者に行き、状況報告後薬(ジスロマック、カフコデ)をもらう。
とうとう鼻が効かなくなってきた。
鼻が効かないので味もほぼわからずになってきたが、甘い辛いしょっぱいとかは何となくわかる。
甘いものを食べると何となく満足感がある。
夜になっても体の状況は変わらず。
咳が出るようになった。
熱はなし」
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筆者:この時点で病院に行った理由について詳しく教えて下さい。新型コロナを疑ったからですか?
友人:「この時なぜ内科に行ったかというと、薬がなくなった事、熱が出たり出なかったりした事が理由です。
また、3/30に血液検査(生活習慣病があり自己管理のため2.3ヶ月に一度検査をしてもらっているのですが、この時コロナが流行っていたので一応肺の検査もしてもうように言いました)の結果が出ていた事もあり受診しにいきました。」
筆者:でも、結果病院ではコロナ感染を疑われませんでしたね。診察結果を覚えていますか?
友人:「その時なぜコロナと疑われなかったのかということについては、37.5℃を超える熱が4日間続いてないということと、血液検査の結果の部分でCRP(肺の炎症の数値)という所があるのですが、普通だったことがあったからだと思います。
そして、その夜に匂いや味がしなくなった事に気づきこの頃から咳が出始めたので自分自身はその時コロナかもと思いました。」
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■7日目
「4/04 土曜日
熱は36.9度。
鼻が効かず、味は何となくわかるが目を閉じて渡されたら何を食べているのかわからないだろう。
体のダルさは少しマシになったが、深呼吸すると気管支炎っぽい感じで咳が出る。
昼過ぎに熱が37.7まであがるが体調の変化はない。
夜は熱が下がり36.4度。
寝て起きたら午前四時で、37.7度にあがっていた
これは一体どうなっているのか全くわからない。」
症状が始まってから1週間程度で、咳の症状が顕著になってきました。
熱が上がり、下がり、そしてまた上がるという事態に、不安が募ります。
■8日目
「4/05 日曜日
熱は朝37.3度、昼37.0度、夜36.8度。
肉体的には凄く楽になってきたが、咳は息をするだけでむせる感じだ。
匂いと味がないのが自分を少食にさせる。
しかし、何故か太る。」
■9日目
「4/06 月曜日
熱は朝35.9度。
下がったが、咳が酷くなった気がする。
息をするだけでむせる感じになり、咳が止まらなくなるので、出来る限り浅くゆっくり呼吸をする。
いきなり咳が出るときは痰が絡むことが出てきた。
痰の色は透明。
昼には熱は36.8度。
熱は下がったが咳だけが止まらない。
味覚嗅覚はなし。
夜測ると36.4度になっていた。」
症状発生から1週間経ち、それ以来喉の違和感は持続しています。
■10日目
「4/07 火曜日
まだ味覚嗅覚が戻らない。
熱は36.8度。
咳が全然治らない。
息を思いきり吸い込むことができず辛い。
昼飯にコーンフレークを食べたが、味が少し戻ってきたと感じた。
寝間着も毎日洗って匂いがするはずなのにわからなかったのが、強く吸いこむと少し匂いを感じるようになってきた。
夕方熱は37.3度に。
咳が止まらないので医者に行き、レントゲンをとってもらったが影はなし。
でも、「保健所には連絡して下さい」とのことだった。
新しい咳止めの薬(メジコン、オピセゾールコデイン液)だけもらった。
これで後2、3日すれば治りそうな感じがする。
夜、熱は37.3度。
しんどくないが熱がずっとあった。
味覚嗅覚がなくなって5日目で少し戻った。
10段階で表すと、今までは嗅覚0、味覚1だったが、今日は嗅覚1、味覚2」
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筆者:ついにレントゲンを撮りましたが、影は映らなかったということでした。
この日はそもそも、新型コロナウィルスを疑って病院に行ったのですか?病院に行くとき、気をつけていたことなどは有りますか?
友人:「内科に行ったのは、咳が治らない事、薬がなくなった事が理由です。
行くことに抵抗はありましたが、人がいなかったら見てもらおうと思い、空いている時間帯を調べていきました。
もちろん風呂に入り、服は洗濯したばかりの物を除菌して、マスクをして行きました。」
筆者:診断結果について、お医者さんの反応と診断の内容はどうでしたか?
友人:「行くと人が一人もいなかったので診察してもらい、その時初めて前回来た後に匂いや味がしなくなった事、咳が治らない事を伝えました。
先生もその時初めて、コロナかもとびっくりしていましたが、すぐに肺のレントゲンを撮ってくれて、影はないから大丈夫と診察してくれ、保健所にも何度か電話してくれました。
でも保健所が電話に出なかったので、明日自分で連絡してみますと言い帰りました。」
筆者:なんと、保健所が電話に出ないというのは、思わぬ事態でしたね…。それで、自分で連絡はしたのですか?
友人:「次の日に連絡しようか悩みましたが、周りで本当に辛い人が入院しているのを聞き自分は軽症なんだという事、また、もしコロナだとしても自宅療養か病院かの違いしかないと思いましたし、その後、急激な変化もなく緩やかに良くなってきていたので、結局保健所に連絡はしませんでした」
この後、結局保健所に連絡することはなかった彼。
ですが本来は、「コロナウィルス感染の疑いあり」として、PCR検査などを受けることが出来たかもしれません。
これを機に、体調は少しずつ回復の兆しを見せていきます。
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■11日目
「4/08 水曜日
熱は35.9度
昨日より呼吸をするのが楽になった。
咳が昨日より抑えられている。
匂いや味はもう少しかかりそうだ。
一日中なんの変化もなく
熱もあがらなかった(36.0度)。
味覚嗅覚は、10段階で表すと嗅覚2、味覚4に回復した」
■12日目
「4/09 木曜日
熱は朝36.4度、夕方36.3度。
昨日よりもまた少し呼吸が楽になり、匂い味も戻ってきているのがわかる。
味覚嗅覚は、10段階で表すと嗅覚3、味覚5」
■13日目
「4/10 金曜日
熱は昼35.9度。
胸に違和感があるものの昨日よりまた少し楽になっている。
ほぼ普通にもどってきている、
怠さなど何もなく、後少しで咳もとまりそうだ。
熱は夕36.3度。
味覚嗅覚は、10段階で表すと嗅覚5、味覚7」
■14日目
「4/11 土曜日
熱は朝36.3度。
ほぼほぼ治ってきた感じがする。
胸に違和感はあるものの、熱、咳はでなくなり、味覚、嗅覚は戻ってきた。
熱は夕方36.5度。
味覚嗅覚は、10段階で表すと嗅覚6、味覚8。」
■15日目
「4/12 日曜日
熱は朝35.4度
まだ胸に違和感は残る。
体はめちゃくちゃ元気。
味覚嗅覚は、10段階で表すと嗅覚7、味覚8。
熱は夕方35.9度
匂いがしないのは鼻がただ詰まっているからなのかわからない」
■16日目
「4/13 月曜日
熱は朝36.7度、昼36.5度、夜36.5度。
乾燥か花粉か鼻は少し詰まる。
胸にはまだ違和感があり、苦しさはない。
寝起きに少しの咳が出る。
咳だけがまだ少し治らない
味覚嗅覚は、10段階で表すと嗅覚8、味覚8」
■17日目
「4/14 火曜日
熱は朝36.5度、夕36.1度。
胸の違和感が残る。
気管支炎のときのような感じが少し残る
咳も出そうな感じ。
味覚嗅覚は、10段階で表すと嗅覚8、味覚9」
■18日目
「4/15 水曜日
熱は朝36.1度。
花粉なのか副鼻腔炎なのか多少鼻が詰まっている。
胸の違和感と咳はほぼなくなってきた。
熱は夕方36.6度
味覚嗅覚は、10段階で表すと嗅覚8、味覚9。
鼻が詰まっているせいか匂いが昨日と変わらずなのだが、もう1つ感覚が鈍い」
■19日目
「4/16 木曜日
熱は朝36.2度、夕方35.4度。
まだ胸の違和感は多少残っている。
多少の咳が出る。
体温が全然定まらない。
味覚嗅覚は、10段階で表すと嗅覚8、味覚9」
■20日目
「4/17 金曜日
熱は朝36.4度、夕方36.6度。
咳が少し出る。
花粉アレルギーかわからないが、咳、喉の痒みがあり、目がしぶしぶする
多分だが味覚嗅覚は100%戻ったぽい」
■21日目
「4/18 土曜日
熱は朝35.8度、夕方36.2度。
雨のせいかアレルギー系の感じはなくなった」
■22日目
「4/19 日曜日
熱は朝36.5度。
めっちゃ寝た。
胸の違和感、咳は98%でなおった。
やっぱり花粉か乾燥か、目がしぶしぶするのと体が痒い」
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以上、約3週間にわたる闘病日記と本人による補足でした。
読んでいただけばわかるように、友人は40代前半と年若いながら、今まで体験したことのない症状に苦しまされたようです。
もちろん、個人によって症状は様々ですし、体調や年齢によっても症状は一概にはいえません。
公に出ている感染者の他、実際には無自覚のまま平伏期間を経る人、また普通の風邪とよく似た症状のまま完治する人も多いようです。
ですが、この日記を読んで、今自分の症状が疑わしいと思った人、悩む人は、まず保健所に連絡してみてはどうでしょうか。
早期の相談、発見、治療が感染拡大に有益であることは、言うまでもありません。
また、そういう一人一人の働きかけや意識が、自分や自分の大切な人達を守ることへと繋がるのです。
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